書く、書く、と言っているうちにあっという間に師走になってしまいました。
まさに光陰矢のごとし……って、ただ単にエメ太郎が不精なだけですね; すいません。
体調や、リアル立て込んでいたのを理由にどんどん先延ばしにしてしまっていましたが、今後リアルの方はさらにゴチャゴチャしそうな塩梅なので、なんとか今のうちに書いておこうと思います。
(一応のお返事を差し上げたとはいえ、メールフォームからわざわざご連絡を下さった方々、アップがここまで遅くなりましたことを深くお詫びいたします。本当に大変申し訳なく思っております)
あ、体調のほうはお陰様をもちましてだいぶ落ち着いた状態をキープできています。
まだまだ問題は山積しておりますが、思いがけなく長年ストレスに感じていた内的問題を解消する機会に恵まれ、それが自分にとても良い影響を与えてくれたように思います。
今後はこのままの体調をキープしつつ外的問題(労働関係を含む生活面の立て直し)に焦点を絞って頑張っていきたいと思います。
さて、8/17日にupした
「方角の概念」では、すっかり西さんと北さんが悪役……というか、悪いイメージがあるように書いてしまいました。
(まさかあれで仏壇の置き場所についての質問が来るとは思いませんでしたが……; 宗派によって向き変わるようですので、こういうことはお寺さんに直接聞きましょう……)
本日は前回悪役(?)になってしまった西さんと北さんについて弁護したいと思います(といいますか、前回書ききれなかった補足ですね)。
結論から書くと、東西南北の解釈については、宗教や国(位置)によって大きく異なります。
西洋と東洋の考えの違い、生活体系その他諸々、もっと簡単に言ってしまえば住む環境によって変わる、と言ってしまっていいでしょう。
西洋の場合については前回大まかに触れましたので、今回はその他の場合について。
キリスト教圏では信仰のシンボル、愛の象徴を示す東と南ですが、古代ギリシアで生まれたギリシア神話においては東風(エウロス)はずばり不吉を表し、南風(ノトス)は農作物の破壊者として忌避されております。
エメ太郎的感覚としては、南から来る風なら温かいし、エウロス(東)は暖気と雨を運んでくるんだから農民にとっちゃいい神様なんじゃないの? と思うのですが、どっこいギリシアの気候は冬季と夏季にかっきりわかれるハッキリした気候。
冬は温暖湿潤で暖かく、冬は高温な上に乾燥してるときたもんだ。
夏ならともかく、元々温暖湿潤なところに水を撒かれては農作物は腐るし、病原菌もはびこります。
また、夏至の前後に来る台風がノトス(南風)と結びつけられており、高温&乾燥しているところにさらにそんなもんがやってこられたら迷惑この上ない、……ということでこのニ柱の神が疎まれるのはわかる気がします。
(神話中でもこのニ神はほとんど登場いたしませんw)
じゃぁ北風さんと西風さんは?
というと、北のボレアスさんは冬をもたらすものであり、粗暴で「むさぼりつくす者」という別名まであり、これはさぞ嫌われていらっしゃるだろう……と思いきや、乱暴なわりに気のいい神様のようで、アテナイの守護神として崇められ、アテナイがペルシアに襲撃されたときには暴風でこれを返り討ちにするなど男気のあるところを見せています。
(神風……?)
また、アネモイ四柱の中では最も有名であろう西風ゼピュロスさん。
この方は春と初夏を表し、四風の中では最も温和な豊穣の神として崇められています。
(……その割には嫉妬でヒュアキントスに円盤投げつけたり、娘さん誘拐したりとか色々ツッコミどころは満載なんですが)
最初にギリシア神話で例を挙げましたが、この
「風」がキーポイントだとエメ太郎は考えています。
季節風、と言った方がいいでしょうかね。
後述しますが、宗教的な部分を除けばこの点は生活に密着する重要な部分なのです。
(宗教も生活に根ざしているっちゃ根ざしているんですがね)
さて、では視点を転じてアジアではこの東西南北はどうなるのか、といいますと。
よく北枕は縁起が悪い、といいますが、これはお釈迦様の入滅時の頭の方向が北だったから、というのが大多数の根拠のようですね。
お通夜の席などではこれに倣い、死者の極楽行きを願って頭が北になるように安置するそうなのですが、wikiなどを見ていたら北枕はそれだけでなく「健康に良い」とされる説もあり(アーユルヴェーダではこれを否定)、「北枕」一点だけを取っても面白いネタが次から次へ出てくる出てくる……w。
しかし、この縁起の悪い「北」を天の中心として捉えた国が古代中国。
この辺はお便りを下さった方にも参考までに、と例に挙げさせていただいたのですが、中国では北斗七星のある北天を天の中心であるとし、皇帝(天子)は“天の子”として北を背にして政(まつりごと)を行いました。
なお、これは北斗七星ではなく北極星だったとの説もあります。
日本でも北極星を天皇と捉える文献があったりしますが、どちらにしろこれは北半球のみの話であって、南半球ではまったく関係のない話だったりします。
だって南半球じゃ北極星も北斗七星も見えないもんwww
(南半球では南十字星と南極星がこれに変わる役割を果たします)
このほか、中国に始まる陰陽道の話になってきますと北西が陰、東南は陽となり、陰陽の境は不安定になるということから北東(丑寅)を鬼門、南西(未申)を裏鬼門としました。
が、この陰陽道。
中国から入ってきたものですが、日本では五行思想、神道、道教、仏教などが合わさって、その後独自の変化を遂げます。日本では忌避される北東・南西は、大元の中国では日本ほど恐れられてはいません。
せいぜい、「季節風がくるから、おうちの中心から見て北東には水周りのもの置かないようにね」というくらいです。水周りを避けるのは日本も一緒ですが、……さて、ここでも出ましたね、「季節風」。
最初の方にも書きましたように、ばっさりとした結論になってしまいますが、この方角の吉・不吉。
易やら風水やらが入ってくると、さらにややこしくなってくるのでここではそれには触れませんが、季節風による衛生、自然災害によるものが大きかったのではないかな、と思います。
季節風の直撃を受けるところに水周りをおけば不衛生になって、病気が蔓延しますし(下手をすれば伝染病の発生源にもなる)、農業で生計を立てているようなところでは、季節風の気まぐれで収穫に影響がでます。
雨量が多く、その時期に集中して収穫をしているような国でも、長雨が続けば洪水となって、また違う問題に頭を悩ますことになります。
宗教の違い、国、住んでいる土地環境(含天候)、これらによって東西南北の捉え方、価値はまったく違ってくるんじゃないかなー、と思います。
てなことで。
まとまったような、まとまっていないようなところで今回はおひらきでございます。
……前にアップしようとして消失した文章では、もうちょっと色々書けていた気もするんですが、悲しいかなその時の内容思い出せないので、これで見逃していただければありがたいです。
<(_ _)>
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